ピアニシモ・ピアニシモ/辻仁成

ピアニシモ・ピアニシモ

ピアニシモ・ピアニシモ


結局、トオルの想像の産物はどこからどこまでなのか。ひょっとしたら、ここに書かれていることは全てトオルの頭の中で創られたことなのかもしれない。いや、目の前にあるものは、全て脳が作り出している世界だけだ。そんな現実とは何かを問われているような小説だった。