沖で待つ/絲山秋子

沖で待つ

沖で待つ


第134回芥川賞受賞作品。不慮の事故で急死してしまった同期社員の遺言どおり、パソコンのハードディスクを壊しに行く。でも、遺言を残せるくらいだったら、見られたら困るファイルをUSBメモリとか、WEBストレージに保存しておけばいいじゃん、と思ってしまった。いつを想定して書いているのかは分からないけれど、雰囲気からしてそれくらい登場している時が舞台でしょう。「沖で待つ」よりも、一緒に収録されている「勤労感謝の日」の方が面白かった。男と対面したときの女の本音が少し覗くことができたた気がして楽しかった。