生物と無生物のあいだ/福岡伸一

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)



この本を読みながら思い浮かんだのは、会社の組織のことだ。会社も生物に似ていると思った。動的平衡を保っているのだ。どれだけ人が入れ替わっても、建物が変わっても、企業の持つアイデンティティは変わらない。家族ならば、母親が入れ替わったら以前と変わらない「家族」であり続けることはあり得ない。けれど、企業は「企業」であり続けることができる。誰かがいなくなっても、相補して動的平衡が保たれるのだ。