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この世は二人組みではできあがらない/山崎ナオコーラ

この世は二人組ではできあがらない

この世は二人組ではできあがらない


「脱皮」という言葉が浮かんだ。少女から生物学的には大人の女となり、社会的にも大人になろうともがく。少女から「脱皮」しようとしている女性の葛藤を描いている。ナオコーラの私小説か?戸籍を独立させたり、一人暮らしをすることが自立することだと考えているところが、自立できていないというパラドクスとなっている。どこで誰と生きようが、「自律」できていることで自立はできる。「まだ誰も見つけていない、新しい性別になりたいな」に象徴されるように、女性は女性が背負う性の役割を捨てることで社会参加できると勘違いしていることが多いと思う。女性が自立を描くと恋愛と男からの自立(性との決別)がテーマとなることが多くて、男性が描くと社会の中でどう立ち位置を決めるのか(今までのベクトルとの決別)ということがテーマになることが多いように思う。そういう意味で、「やっぱりな」と思ってしまった。