公園/荻世いをら

文藝 2006年 11月号 [雑誌]

文藝 2006年 11月号 [雑誌]


文藝2006年冬号
文藝新人賞受賞作品
人なんてものは、所詮「無」であることを、難しい哲学を使わずに表現してしまった作品。安っぽい演劇のようにくるくると変わる舞台の中を、主人公は坦々と生きてゆく。難しいことは一切考えない。こんな小説を書くことすら意味が無いとあざ笑っているように小説は進む。新しい感覚だった。