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だれかのいとしいひと/角田光代

だれかのいとしいひと

だれかのいとしいひと

南図書館

転校生でもないのに、「転校生の会」に参加する主人公が公園で輪になって転校したときのことを話し合う姿。この人とは別れると何の根拠も持たず核心する女とその男と姪とが公園で遊ぶ姿。セックスよりもキスが好きで、ファストフード店でキスについて考察する男。お互いに非難し続けるカップルが砂浜で昔上げた凧を一緒に探す姿。
この小説はいわゆる不思議ちゃんと不思議くんの一瞬を切り取ったスチル写真のような短編が集められている。ほんの一瞬、目にとまった普通の街の人々から角田光代さんが想像したその人の人生なのだろうと思う。