色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年/村上春樹

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

悩める田崎つくるくんの物語。難解。何かを失ってしまって、絶望に淵に立って身動きが取れなくなって、そんんでもって。。。という感じなのだけれど、結局、そこからの再生のお話し。絶望に追い込まれた原因となる場所に、巡礼をの旅をすることで、彼は彼を取り戻してゆく。けれど、つくるを傷つけた相手もまた、そのことで深く傷つき、癒えることのない傷を抱えまたまま生きていた。。。的な物語。やはり主人公(悩める男子)を救うのは、ちょっと頭の回転が速い女子たち。この辺は昔から村上文学の定石となっている。ただし、今回は主人公を癒すために自分を抱かせてしまうようなあり得ない女子はいない。