読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

三月の招待状/角田光代

三月の招待状

三月の招待状

今いる所から出てゆかなければ、自分を変えることはできない。大前研一の言葉だったか?年賀状を出す人を選別する時、いつも僕はこの言葉が浮かんでくる。人間関係を大事にしているようで、それは単にしがみついているだけなのではないかと、もう何年も会わない人との年賀状を見て思ってしまうのだ。けれど、同時にどこにも行くところはないし、どこへ行けばいいのかさえ分からない自分のことも分かっている。三月の招待状は、そんな小説。

世界は箱の中だけで完結し、決してその外へと出ようとはしない。