ホテル・アイリス/小川洋子

ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)

ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)


つっこみどころ満載。まず、母娘の関係の設定に失敗しているし、仲居のおばさんの設定にも大失敗をしていると思う。マリを不幸な境遇に仕立て上げたくてあのような意地の悪い設定にしたのかもしれないけれど、正直言って、おばさんの無茶ぶりに読んでいる方が恥ずかしくなるほどだ。意地悪が後から何かの伏線になっているのかとも思って読んでいたが、何も起こらなかった。全く意味のない存在で、登場しなくてもいいくらい。それに翻訳家の甥っ子も中途半端過ぎる。何か素人の小説を読んでいるようだった。