八日目の蝉/角田光代

八日目の蝉

八日目の蝉


角田光代さんの作品の中では一番良かったと思う。内容もプロットも全く違うが、何故か山本文緒さんの恋愛中毒を思い出した。結局、希和子は十七年後も自分の子供を抱く夢から醒めずにいる。そしてまだ生きられるのだと思う。手に入らないからこそ、それを手に入れるために生き続けられるのだ。人間の本能とは貪欲にできている。