肩ごしの恋人/唯川恵

肩ごしの恋人 (集英社文庫)

肩ごしの恋人 (集英社文庫)


村本ちゃんに借りた
直木賞受賞作品。そんなに新しいとは思えないけど、女の生き方に新風を巻き起こした?作品?なの?女であることをハンディキャップと感じる萌とそれをメリットととして活用しまくるるり子を二項対立として描かれている。「女はいつだって、女であることですでに共犯者だ」という一文がとても印象に残った。本当にそうだと思う。どうしてああも女同士で秘密にしたがるのだろう?そういう意味では、一人でスパッと生き抜くようなよくある大人な女を描いたのではなく、女子高生みたいにべったりくっついているのだけれど、決してお互いに影響を受けずにそれぞれ自分の道を信じてゆくっていう女のスタイルを描いたのは、斬新だったのかもしれない。