ピアノのある場所/沢木耕太郎

マリちゃんの家でマリちゃんを待つユミコ。ユミコと遊ぶ約束を忘れて、他の友達の家に行ってしまったマリちゃん。きっとマリちゃんはいい加減な女の子でも、いじめっ子でもなく、ただユミコに興味がないのだろうなあと思った。マリちゃんのお母さんに会えたからいいという意地っ張りは、忘れ去られた悔しさだ。自分の家とは対極にあるマリちゃんの家族。ラストシーンで流す涙がいい。