きれぎれ/町田康

きれぎれ (文春文庫)

きれぎれ (文春文庫)


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簡単に言うと、無職のボンボンが普通に生きている人々に悪態をつく話し。小学生のとき、こういうヤツいたよな〜という感じ。書かれていることが夢なのか妄想なのかわからない。夢や妄想や現実がシームレスに淡々と同じリズムで展開してゆく。あと、やたら難しい表現が登場する。主人公は馬鹿なボンボンなので、考えていること自体は中身があるようでないことばかりなのだが、それを難しい表現でよりナンセンス感を醸し出している。ナンセンスを表現するという意味では成功しているかもしれない。