思いわずらうことなく愉しく生きよ/江國香織

思いわずらうことなく愉しく生きよ

思いわずらうことなく愉しく生きよ


南図書館
それぞれの奔放さを発揮しながら泣いたり、怒ったり、笑ったりで、愉しく生きる道を見つけてゆくっていう感じの物語。最後の方は、自分の世界を守りたい(幼稚な)暴力夫と姉との話がメインになっている。悲しいサドと暴力を受け入れることで夫を救っているつもりの心の広いマゾっていう感じ。三人姉妹の奔放さという点だけを見て物語の流れを追ってゆくと、谷崎の「細雪」を思い出してしまうような作品だった。