猫にかまけて/町田康

猫にかまけて

猫にかまけて

南図書館

町田さんの本を初めて読んだ。芥川賞川端康成賞の受賞者であるので、一度読んでみたいと思っていたのだけれど、なかなか読めずにいた。たまに図書館で「きれぎれ」などを手に取っては眺めていたのだけれど、いきなり重そうな、だるそうな文章が展開されていて、難しそうで最後まで読めそうになかったからだ。で、今回も図書館で町田作品を眺めていて、この作品を手に取ってみた。猫の表紙が愛らしく、猫の話しなら読めるかもと思い、借りることにした。実際に読んでみるとすごく読みやすく、味のある文章でとても好きになった。町田さんの無類の猫好きも好感が持てたし、猫たちの個性がとても上手に表現されていた。言葉を持たないものを活き活きと登場させていて、とても参考になった。