愛がなんだ/角田光代

愛がなんだ (ダ・ヴィンチ・ブックス)

愛がなんだ (ダ・ヴィンチ・ブックス)

南図書館

この小説の主人公は相当変。この本を読んでいるとき、電車で乗り合わせた女性のことを、主人公のような女性だったらどうしようと思って、まじまじと見つめたことがある。それくらい、どこにでもいそうな女が都合の良い女をやっているお話しなのだ。強烈な恋の果ての盲目なのではなく、男のどこが良いのか今一歩わからないという「ただなんとなく」的なチープな盲目さが、自分にもありえそうでこわい作品である。